不動産のお悩み事

売却依頼をしていた物件が「囲い込み」されていたらどうするか!?

テレビなどでも取り上げられている、「囲い込み」問題。
聞いたことがあるという方も多いと思いますが、皆さんはご存じでしょうか?

囲い込みとは?

「囲い込み」とは、不動産会社が売却の依頼を受けた物件について、他の不動産会社からの問い合わせに対して紹介を断り、自社だけで取引を完結させようとする行為です。
これにより、売主・買主の双方から仲介手数料を得る「両手取引」が成立するため、業者にとっては利益が大きくなります。

しかしながら、このような行為は売主にとって大きなデメリットです。
他社からの購入希望者がいても紹介されず、せっかくの売却チャンスを逃してしまうことがあるのです。

囲い込み、今でもあるの?

「今でも囲い込みってあるんですか?」という質問をよくいただきますが

結論:はい、今でもあります。

私が不動産業界に入った2007年当時のように、露骨で当たり前のように囲い込みを行うケースは減ったものの、今なお密かに囲い込みを続けている業者は存在します。

囲い込みされているかどうかの確認方法は?

① 内覧の状況確認をする

内覧があった際には、依頼した不動産会社に次のように確認してみてください。

  • 「内覧は自社のお客様ですか?それとも他社のお客様ですか?」

  • 他社のお客様であれば、どの仲介会社か聞いてみましょう。通常、嘘の社名までは言わないため、気軽に聞いて問題ありません。

② レインズ(REINS)の登録状況を確認

専任媒介・専属専任媒介で依頼している場合、不動産会社には「レインズ(指定流通機構)」への物件登録義務があります。

  • 登録証明書をもらって、ステータスを確認しましょう。

  • 「公開」となっていれば、他社にも紹介できる状態です。

  • 逆に「申込あり」と表示されているのに何の報告もない場合は、囲い込みの可能性も。

※「申込あり」になると、他社は基本的にその物件を紹介しません。

③ 他社経由で物件に問い合わせてみる

①②を確認しても不安が拭えない場合、他社の不動産会社にお願いして、自分の物件について問い合わせをしてもらいましょう。

その際、以下のような回答が返ってくると要注意です。

  • 「もう検討者がいてご紹介できません」

  • 「申し込みが入っているので、紹介できません」(実際には入っていない)

このような返答があれば、囲い込みの可能性があります。

囲い込みが判明した場合の対処法

  • 媒介契約を解除する(契約期間中でも原則無料で可能)

  • 専任媒介を一般媒介へ変更する

  • 他の不動産会社に相談し、再度売却を依頼する

信頼できる不動産会社と組むことで、よりオープンで公平な売却活動が可能になります。

まとめ

囲い込みは、売主様にとって売却の機会を奪うだけでなく、買主様にとっても購入のチャンスを逃す「不動産会社の悪質な行為」です。

2025年1月からは、不動産取引における囲い込みの規制が本格的にスタートします。
囲い込み行為が確認されれば、国土交通省などからの是正指導や処分の対象となります。

大切な資産を預けるパートナー選びには、ぜひ注意を払ってください。

弊社では、他社の不動産会社とも積極的に協力しながら、より良い取引の成立を目指す姿勢を大切にしています。

「囲い込み」のようにお客様の利益を損なう行為は一切行わず、売主様の立場に立って、条件交渉や販売活動を全力でサポートいたします。

不動産の売却をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。