自宅の売却をご検討中のお客様から、よくいただくご質問のひとつに
「売却前にリフォームをしたほうがいいですか?」というものがあります。
今回はこの疑問に、不動産会社の立場からお答えします。
基本は「現況のまま」でOK!
もちろん、リフォーム済みの物件の方が見た目が整っていて、お問い合わせが入りやすいという面もあります。
しかし、売却前にリフォームを行うことにはメリットだけでなく、リスクも存在します。そのため、基本的には現況のままの販売で問題ありません。
現況販売でも問題ない3つの理由
① 自分でリフォームしたい買主もいる
最近では、古い家を自分好みにリノベーションしたいという買主も増えています。
そういった方にとって、すでに手を加えられた物件は「余計な費用が上乗せされた物件」となり、選択肢から外れてしまう可能性もあります。
② リフォームの内容に正解はない
例えば、クロスの色一つとっても「白がいい」という方もいれば、「紫が好き」という方もいます。
万人受けする内装というのは難しく、費用をかけてこだわっても、買主の好みに合うとは限りません。
③ 売却までに時間がかかる
リフォームには、「プラン打ち合わせ→商品選定→見積もり→発注→工事」と、思った以上に時間がかかるものです。
「すぐにでも売却したい」という方には、むしろマイナスに働いてしまうこともあり、良い売却時期を逃してしまうリスクもあります。
リフォームを検討した方が良いケース
もちろん、現況のままでの売却が難しい場合や、買主にマイナスイメージを与えそうな部分がある場合は、最低限の補修をしておいた方が良いこともあります。
例えば…
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壁に大きな穴が空いている
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床が抜けかけている
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雨漏りがある
など、「買主に不安を与える」箇所は、部分的に補修するのが望ましい場合もあります。
また、エリアによっては「リフォーム済み物件が好まれる」傾向がある地域もあります。
そういった場合は、不動産会社やリフォーム会社とよく相談しながら方針を決めていくことが重要となります。
まとめ
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売却前のリフォームは「必須」ではありません。
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多くの場合、現況のままの販売で問題なしです。
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ただし、物件の状態やエリアの特性によっては、部分補修やリフォームを検討する価値あり。
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買主にとっては、リフォーム前提で物件を探しているケースもあるため、慎重な判断が必要です。
それでも、「リフォームをするか迷っている」、「現況のままで売りたいが、見栄えも気になる」・・・
そんなときは、参考としてリフォームプランや概算費用を資料として用意しておくのもひとつの方法です。
買主にとっては、リノベーションのイメージがしやすく、購入の後押しにつながるかもしれません。
迷ったときは、不動産会社にご相談ください。物件の特性や周辺エリアの市場動向をもとに、最適な売却戦略をご提案いたします。