所有不動産を売るか、貸すかで悩んだとき
不動産をお持ちのお客様から、「売った方がいいのか、貸した方がいいのか分からない」というご相談をいただくことがあります。
実際のところ、このご相談に対して回答の正解はありません。
状況やお考え次第で、選択は変わってきます。
ご相談例
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実家を相続したが戻る予定はない。思い出の地でもあるので、すぐには売らず、貸すことも考えている。
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住み替えのため新居を購入したが、今の家を売却するか賃貸に出すか迷っている。
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今まで貸していたマンションの入居者が退去。売るか、再び貸すかを悩んでいる。
それぞれの選択肢のメリット・デメリットを整理
【売却する場合】
メリット:
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現金がすぐに手元に入る
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売却資金で新たな投資用不動産を購入することも可能
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管理の手間がなくなる
注意点:
将来的に不動産価値が上がる可能性がある場合は、
売却せずに保有し、賃料収入を得ながら価値上昇を待つという選択のほうが
トータルで得になることもあります。
【賃貸に出す場合】
メリット:
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定期的な家賃収入が得られる
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不動産を資産として保有し続けられる
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将来的な地価上昇で、賃料収入+売却益の両方が見込める可能性
注意点:
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管理コスト(火災保険、固定資産税など)がかかる
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賃料滞納や建物トラブルといったリスクもある
まずファーストステップで考えるべきこと
① 売却と賃貸、両方の査定を依頼する
不動産会社に依頼し、売却価格の査定と賃料査定を行いましょう。
それぞれの金額を把握することで、より現実的な比較ができます。
② 「なぜ貸したいのか?」目的を明確にする
たとえば、「家賃収入が目的」なら、売却して現金化し、より高利回りな物件を買うという選択肢もあります。
利回りで考えてみると…
仮に、今お持ちの不動産が
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売却価格:5,000万円
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賃料:20万円/月
であれば、年間賃料は240万円、利回りは 約4.8% です。
一方、同じ20万円の賃料が取れる物件を3,500万円で購入できれば、利回りは 約6.8%。
つまり、賃料が目的であれば「自分の物件を貸す」よりも
「売却して、より利回りの高い物件を購入する」ほうが合理的な場合もあるのです。
なお、自分が住まない物件を貸した時点で、その不動産は投資用物件とみなされます。
賃貸中の状態で売却する場合「実需物件」より価格が下がる場合があるので注意が必要です。
まとめ
「売るか、貸すか」は感情と損得の両方が絡む、難しい判断です。
大切なのは、感情的な迷いも受け止めつつ、数字をもとに冷静に判断すること。
そのためにも、まずは不動産会社に両方の査定を依頼し、今後のプランを明確にしていくことが第一歩です。
弊社では売却・賃貸の両方の査定書が作成可能です。
売るか・貸すかで悩まれたときは、是非ご相談をください。