売却前にチェックすべき「物件状況」と「必要書類」
不動産の売却を仲介会社に依頼し、買主が見つかっていざ契約となったとき。
しかしそのときになって、「物件状況」や「必要書類」の事前確認が不十分だったために、買主との間に認識のズレが生じ、「契約が破談になった」、「価格交渉を余儀なくされた」といったトラブルが発生することがあります。
不動産会社では、売却の依頼を受ける際、「物件状況報告書」や「設備表」などの書類を売主様にご記入いただいていますが、それだけでは不十分なケースもあります。
こうしたトラブルを未然に防ぐために、販売開始前に必ず確認しておきたい2つの重要ポイントをご紹介します。
物件状況について
- 境界標の有無
対象不動産と隣地との間に境界標が設置されているかを確認しましょう。
もし境界標がない場合は、新たに設置するか、現況のままで引き渡すかを事前に決めておく必要があります。 - 越境・被越境の確認
植栽・電線・上下水道管などが隣地に越境していたり、隣地からの越境がある場合は、その対応方法(撤去、現況渡しなど)を事前に整理しておきましょう。 - 塀等の所有権の帰属
隣地との間にある塀等がどちらの所有物かを確認します。隣地所有、または共有の場合、無断で取り壊すことができません。売却前に明確にしておくべきポイントです。 - 地中障害物の有無
基礎・井戸・ガラ(瓦礫)などの地中障害物がある可能性もあります。売主様が把握していない場合でも、後で発見されることがあり、撤去費用を売主、買主のどちらが負担するかを事前に決めておくことが重要です。 - 戸建・マンションの場合、設備の不具合
既に把握している不具合がある場合、それを修繕して引き渡すのか、それとも現況のまま渡すのかを事前に決めておくことが重要です。
必要書類等について
- 書類の原本の有無
以下のような書類の原本が揃っているか確認しておきましょう。原本が揃っていないと、引渡し時にトラブルになる可能性があります。
境界確認書
測量図
覚書
検査済証(建物がある場合)
通行・掘削承諾書(私道の場合)
賃貸借契約書等(賃貸中の場合) - 鍵の本数・種類の確認
玄関鍵だけでなく、宅配ボックス用カードや勝手口の鍵なども含めて確認が必要です。万一紛失している場合は、再発行に費用がかかるため、事前に買主と調整しておく必要があります。
まとめ
不動産売却では、販売開始前の「事前確認」がとても重要です。物件の状況や必要書類をしっかりチェックしておくことで、契約時や引渡し時のトラブルを未然に防ぐことができます。
弊社では、物件の種別や売主様それぞれのご事情を丁寧にヒアリングし、販売にあたってどのような書類が必要になるかを事前にご案内させていただきます。
ご売却のご相談は、弊社までお気軽にご相談をください。