不動産購入関連

【投資用不動産】サブリース物件を購入する際の注意点

サブリース契約の仕組み

不動産投資を検討されている方の中には、「サブリース中」の投資物件に出会った方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんなサブリース物件を購入する際の注意点や、サブリース契約の仕組み、メリット・デメリットを解説したいと思います。

サブリースとは?

サブリースとは、不動産オーナーがサブリース会社と賃貸借契約(=マスターリース契約)を結び、そのサブリース会社が実際の入居者に又貸し(転貸)することを前提にした契約形態をいいます。

契約関係は以下のようになります:

  • オーナーとサブリース会社の契約 →「マスターリース契約」

  • サブリース会社と入居者の契約 →「サブリース契約」

サブリース会社は、入居者から受け取る賃料から10%程度の手数料を差し引き、残りをオーナーに支払います。つまり、オーナーは実際の家賃よりも低い金額を受け取ることになります。

サブリース物件を購入する際の2つの注意点

① サブリース契約の解除は基本的にできない

マスターリース契約は、法律上「普通借家契約」とみなされます。つまり、オーナー側から契約を解除するには、正当な理由(正当事由)が必要になります。

仮に契約書に「解除可能」と書いてあっても、それだけではオーナー側からの一方的な契約解除をすることはできません。

もし解除を前提として購入を検討している場合には、あらかじめサブリース会社に確認することが不可欠です。

なお、過去の経験では、大手のサブリース会社では、柔軟に応じてくれるケースもありましたが、契約残存期間など条件により対応は異なると思います。

② 契約を引き継げないこともある

マスターリース契約の中には、「所有者が変更された場合は契約終了」といった、引き継ぎ不可の条項が含まれていることがあります。

そのため、購入後もその契約を継続したい(サブリースを引き継ぎたい)場合は、契約書の内容を事前にしっかり確認する必要があります。

サブリースの2つのメリット

注意点だけではなく、サブリースには以下のようなメリットもあります。

① 安定した家賃収入が見込める

サブリース契約では、たとえ空室でもサブリース会社から家賃が支払われるため、空室リスクを軽減できます。

また、入居者の賃料滞納の影響もなく、毎月決まった日に一定額が振り込まれるのは安心材料といえます。

※ただし、契約更新時などに賃料の見直し(減額)が行われることもあるため、事前に契約内容を確認しておくことが大切です。

② 管理の手間がかからない

入居者とのやり取りや日常管理は、基本的にサブリース会社が対応してくれます。そのため、オーナーの手間はほとんどありません。

遠方の物件を所有する場合や、本業が忙しい方にとっては大きなメリットになります。

まとめ

サブリースには、手間がかからず、安定収入が得られるという安心感があります。一方で、契約解除の困難さや、収益性の低さという面も無視できません。

そのため、次のような基準で判断されることをおすすめします:

  • 少しでも利回りを重視したい方 → 自主管理 or 管理会社に委託

  • 安心・手間の少なさを重視したい方 → サブリースも選択肢に

そして何よりも大事なのは、「そのサブリース会社は信頼できるか?」という点。

契約の内容や会社の実績など、しっかりと調べたうえで判断することが大切です。

ご不明点あれば、お気軽にお問合せください。