不動産購入関連

敬遠されがちな借地権マンションが購入の選択肢となる理由

借地権マンションが購入の選択肢となる理由

マンションを探していると、不動産ポータルサイト(SUUMOなど)で

「え、これ相場より安いかも?」という物件を見かけることがあります。

よく確認すると、土地の権利が「所有権」ではなく「借地権」になっているケースがあります。

多くの方は「借地権ってなんだか面倒そう…」と感じて敬遠しがちですが、実は考え方次第では、お得に購入できるチャンスでもあるのです。

借地権マンションとは?割安で好立地に住める可能性

借地権マンションは、土地の所有権を持たない代わりに購入価格が割安になります。
つまり、同じエリア・同じ広さの所有権マンションよりも、初期費用を抑えて好立地に住める可能性があるのです。

たとえば、都心部や人気エリアのマンションは土地代の影響が大きいため、借地権物件なら3割以上安く購入できるケースもあります。

借地権マンションのメリット・デメリット

【メリット】

土地の固定資産税がかからない
マンションの場合、管理費・修繕積立金が発生します。
借地権のマンションでは、これに加えて地代も支払う必要がありますが、ほとんどの場合は、

年額の地代 < 年額の土地の固定資産税
となるケースが多く、トータルコストが抑えられることが一般的です。

所有権マンションより割安で購入できる
立地などの条件によっては、3割程度安く買える場合もあります。同じ価格帯でより良い立地・広さ・設備を選べる点は大きな魅力です。

【デメリット】

住宅ローンの利用が制限される場合がある
借地権付き物件に対応する金融機関は限られますが、一部の銀行では利用可能な住宅ローンもあります。

主な条件としては:

  • 自己資金が必要(フルローンは不可)

  • 借入期間は「借地権の残存期間」まで

  • 借地契約書などの提出が必要

なお、住宅ローン利用時には通常「地主の抵当権設定承諾書」が必要になりますが、マンションの場合は不要なケースもあります。

売却時や借地権更新時に、承諾料などの費用が発生する


定期借地権(更新なし)の場合は、期間満了で返還が必要

購入前に確認すべきチェックポイント

借地権マンションを検討する際は、次の点を必ず確認しましょう。

  • 借地権の種類(旧法借地権か、新法借地権か)

  • 借地権の残存期間(短い場合、ローンに影響)

  • 地主(個人か法人か)

  • 地代、更新料、譲渡承諾料などの金額・条件

  • 管理組合での借地契約に関するルール

これらを把握しておくことで、購入後のトラブルや予期せぬ費用を防ぐことができます。

まとめ

マンションの場合、もともと土地を自由に使えるわけではありません。
そのため、所有権であろうと借地権であろうと、日常生活での違いはほとんど感じにくいのが実情です。

むしろ、相場より割安に購入でき、地代を含めても月々の総コストが低ければ十分お得です。

また、投資用としても「利回りが高くなりやすい」というメリットがあります。
(購入価格が抑えられるため、賃料収入とのバランスが良い)

借地権マンションは「なんとなく敬遠されがち」ですが、正しく理解すれば、価値ある選択肢になり得ます。

条件の良い借地権物件は、市場に多く出るものではありません。
気になる物件があれば、「借地権だからやめる」前に、一度専門家へご相談ください。

弊社でも、借地権付きマンションのご相談を多数承っております。
購入・売却の判断に迷われた際は、ぜひお気軽にご相談ください。